里山だより
9月の保全活動は、岡、宮戸緑地は8月の暑中休みのため2ヶ月振りになり夏草が勢いを増していました。
◎岡緑地の北側民家沿いは背丈を超えるヨウシュヤマゴボウやヤブカラシ等の蔓性植物が繁茂していました。ここは宮戸のドングリをポットで発芽させたクヌギ、コナラを植樹したところで、根元は手鎌で手入れをしています。3年ほど前から実を付けるようになり、今回初めて実生から自然発芽したクヌギを2本確認できました。傾斜がきつい東斜面で陽当りがよく環境に合っていたようで、今後の成長が楽しみです。斜面下部は春にヤマブキソウが一面に広がるところで、土砂の流出防止に根を張ってくれるとことを期待しています。
◎宮戸緑地はキツネノカミソリ開花準備のため道路沿いのカラムシの丈をつめたが、その後枝を伸ばし、葉をつけた様ですが、蛾の仲間の「フクラスズメ」の幼虫の食痕により見事に葉脈だけになっていました。カラムシは綺麗な花を付けるでもなく、粗末に扱っていたが共生虫がいて役に立っていた植物であったこと気づきました。
◎根岸台緑地は10月に観察会の会場にしているので、先月に続いて暗渠水路側の作業を続けた。「タマノカンアオイ」の生息域の確認や、周囲の手入れをした。暫く手をつけていなかったのでアオキなど常緑樹がはびこり、かなり弱っている株も見られた。
雨の多い今年の夏のせいか、池は土砂の流入が激しく湿地のようになり、細流が池の淵を流れている状態です。湧水量は多いが、池からの漏水も止まらない事から、水路の流入路を整備してある程度水が溜まるようにした。水深が確保できれば多様な生物の活動が盛んになることだろ。作業中トンボのヤゴやサワガニが土砂の中から這い出してくる。「ジョロウグモ」も20mmを超えるようなものも見られ、多分エサも豊富なことだろう。湿地には「ミゾソバ」の可愛い花も見られた。

