里山だより

 里山の保全活動はお天気に左右されるが、今年の降雨日は10月中ごろの気象庁の発表によると全国で200日間になるとのニュースを聞き、新型コロナウイルスのニュースと併せてなんとも鬱陶しい日々が多い年でした。木々の紅葉も遅れがちでしたが、朝晩の冷え込みで朝霞の里山でも秋らしい風情が感じられるようになりました。

◎ 岡緑地では夏草の勢いも大分おさまって、芭蕉の名句「夏草や兵どもが夢の跡」がピッタリの様でした。これから早春の芽吹きを待つのですが、枯れた夏草をしっかりと刈り取り陽射しを大地に届くようにしています。「アズマネザサ」は夏草に隠れてもしぶとく残り特に目につく様になって来ました。

◎ 宮戸緑地では林沿の通路除草も今年は最後の作業になるのだろう。イヌショウマ、ヤブラン、ノコンギク、カントウヨメナ、アキノタムラソウなど可憐な花が見られ、サワフタギ、ムラサキシキブなど紫色の実を確認できました。

◎ 根岸台・郷戸緑地では市民公募の観察会と併催になり、一般参加2組、4名が参加されました。観察会には微妙な時季でしたが、入り口にイヌタデ(通称=アカマンマ)が一面ピンク色で迎えてくれました。コンクリート、アスファルトに囲まれた生活には見られない景色の様でした。ウメモドキの赤い実、キチジョウソウの花と実、ミゾソバの花を見て頂きました。ウバユリの大きな実を見て、ぜひ花の咲いているところを見てみたいと希望されました。保全活動をしていてもその時季に当たる事は難しいことで、今年は雨による活動中止の時に咲いたようでした。
 保全活動は林内のアヅマネザサ刈りと竹林の間引き作業をしました。竹林には間伐による差し込む陽射しがとても心地よく見えました。間伐の竹を利用した素敵なベンチが出来上がりました。

2020/11/7