黒目川エコ探検
「黒目川エコ探検」の第2回目は、黒目川の源流を確認して歩いてみようというもの。当日、小雨も予想されましたが、北朝霞駅前には30人の市民や会員があつまりました。西武線小平駅には午前10時過ぎに到着。さっそく、お彼岸でにぎわう小平霊園を横切って歩くと、新青梅街道に面した一角の雑木林が保存されています。ここが黒目川源流の「さいかち窪」です。
林内に入るとさらに1~2メートルほど低くなっていて、確かに窪地です。今は乾燥期で、林床も乾いていますが、雨の多い時期には湿地になるようで水の流れを想起させる流れの跡や橋もあります。湧水が流出するトンネルがいくつもありますから、ここが黒目川の源流であることは確かなようです。


新青梅街道近くにはこのさいかち窪の水を送ると思われる排水管があり、道路を渡ると黒目川が出現します。ここからは東久留米市になるようです。当然、水はまったくありませんが、ここからしばらくの間は川の再生事業で造られた立派な護岸と遊歩道が設置された「さいかちの道」が続きます。一部は自然保全林になっていて、かなりの野鳥の姿が見られるそうです。
途中の天神神社にはかつて東京の名水といわれたほどの湧水があったようですが、現在は乾燥しています。今年の冬の乾燥期間も影響しているとは思いますが、武蔵野台地の都市化など自然の変化を感じます。一行は、どこから水が出現するだろうと期待しながら進みますが、まるで道路の様な川底を眺めながら東久留米西団地付近の「しんやま親水公園」に到着しても水はありません。ここは洪水対策も兼ねて、地下に遊水地機能をもった余水路を設置して、ゆるやかな岸辺な川につくりかえた場所です。近くの焼却施設からの排水が流れ込んでいるようで、初めて川に水が流れています。


予想と異なり風は強いですが、青空がのぞく暖かな陽気になり、開花直前の桜並木の下で休憩となりました。しかし、川の水量は少ないようで、やがて消えてしまいました。新所沢街道を過ぎても水はなく、とうとう氷川神社も過ぎて所沢街道まできました。ここで黒目川は一時地下に入り、親水公園と別れ、蛇行して所沢街道を超える都大橋あたりから急に水が流れ出しています。地下に湧水があるのでしょうか。
そこからは小さな魚類やカルガモ、サギなどの野鳥が見られる黒目川になります。「やはり水が流れての川だ」とは多くの参加者の声でした。このあと、一行は東久留米駅まで歩き、午後2時すぎに解散しました。