黒目川エコ探検・番外編②鮎のこと

鮎の放流について
当日、話しを聞いた人も聞かない人も。
是非、こちらの投稿をご覧ください!
黒目川には鮎が遡上します。
まずは、鮎の一生から説明します。
寿命は1年、秋に川の石に産卵をします。その後2週間ほどで孵化して海に行きます。
知っていましたか?海で半年ほど過ごして春になると川に戻ってきます。
鮎は綺麗な川に棲みます。コイやボラなどより低い水温を好みます。
鮭はもっと低い水温を好むので北海道や新潟の村上などが有名な産地になっています。
さて、ここで放流の話しです。
放流は、埼玉県南部漁協朝霞支部が執り行っています。海なし県埼玉に漁協があるのです。
ここで大事な話があります。
私達は環境保全活動を行っていますが、環境保全では間伐や下草刈りで森を守る、川でゴミを拾う、等いろいろありますが、
生態系の多様性を守る事も行っています。
その場所場所の生態系を守る事とは、『他の場所から生きものや植物を持ち込まない、持ち出さない。そのことによって生きものの遺伝子的固有性を守る事』です。
具体的に問題になっている事例を出しますと、
①アライグマをペット飼っていたが手に負えないため河川敷に捨てた。このことによって近くで営巣していたキジが居なくなる。タヌキが追いやられる。などの生態系が壊れてしまいます。

②夏休みに九州の親戚の家に遊びに行きカブトムシを捕ってきたが、数が多く飼いきれないので裏の森に放した。
このことによってカブトムシが交雑して固有の遺伝子を持つカブトムシが居なくなってしまいます。
アユ放流は良いのでしょうか?
⇒生態系に配慮して行っています。
同じ水系、荒川の秋が瀬取水堰で鮎の稚魚を捕獲してそれを放流しています。
鮎は温度の変化にも弱いので大変な苦労があり、試行錯誤で現在に至るそうです。
⇒そもそも何故放流するのですか?
黒目川の鮎は朝霞市内で産卵します。先ほどお話ししましたように、一旦は海に行き戻ってきます。
鮎は上流に遡上する習性があります。そこで問題が起きます。黒目川など宅地を流れる都市河川は河川改修がされており途中に堰が設けられています。新座市内に鮎が登れない堰がありそこまでしか昇れないのです。大量の鮎がそこでエサの取り合いになり大きく育たないのです。せっかく豊かな黒目川。そこでアユの放流が始められたのです。堰の上流で放流することによりエサの豊富な上流まで行きます。放流したアユは通常の遡上アユより大きく20㎝を超える大アユに育つのです。
次回はアユの卵、放流の様子をアップしますのでご期待ください。

2024/12/13